庶民的な商店街から高級住宅地まで、多彩な顔を持つエリア

駅の周囲にも大型のビルなどが林立しており、山手線沿線にふさわしいオフィス街が発達していますが、それ以外のイメージが少なからず持たれているエリアです。権之助坂商店街のような、高齢者にとっては懐かしさや居心地の良さを期待できるエリアがきちんと受け継がれているかと思えば、白金台のような高級住宅地として不動のステイタスを誇っているエリアと近接しています。いくつもの顔を持つエリアが、目黒駅の界隈には連なっているのです。
駅前が派手に切り開かれた駅では珍しいことではありませんが、目黒駅の前でもバスの運営はエネルギッシュに行われています。都営バスと東急バスが10本以上の路線を管轄しています。
目黒駅は、現在4種類の路線が接する駅です。山手線に注目する場合、近くて最も存在感のある乗り換え駅とみなすにふさわしいのは品川駅でしょうか。JR線と京浜急行本線が接続する駅ですが、JRに関しては京浜東北線・東海道線・横須賀線のほか上野・東京ラインと東海道新幹線にまで乗車可能です。
残りの3路線は、地下を走る時間が長い路線です。東急目黒線に乗る場合は、大岡山駅を皮切りに終点の日吉駅まで乗り換え先を持つ駅が連続します。東京メトロ南北線となると、乗り換え先のない駅を探すほうが難しいほど。そして都営三田線については、隣の白金台駅から途中の新板橋駅までの間に、乗り換え先を持つ駅が次々と登場します。
目黒駅の利用率は、4路線すべてで上昇しています。1日ごとの乗客数は、2003年の調査では26万人弱でしたが、10年経つと32万人を超えており、その勢いに低迷の兆しは全然見当たりません。
目黒駅の近辺で介護施設を探す際は、駅から最低でも1キロ前後離れたところまで細かく観察したほうがよいでしょう。駅の至近距離に関しては、なかなか広くて静かな居住空間を確保できる土地が残っていないからです。できれば5キロくらいは範囲に含めたほうがいいですし、余裕があるなら7~8キロは離したいでしょうか。
ただしバスや異なる鉄道を使える余地がある施設がほとんどですから、交通の便が悪い施設ばかりという意味ではありません。介護付き有料老人ホームを中心に、暮らしやすい施設がとにかく散在していることは間違いありません。