民家を模した味わい深い駅の近くに、豊かな介護空間が大集合

2010年には開業120周年の記念セレモニーが盛大に開催され、長年近くで暮らし続ける住民を楽しませてくれました。とはいえ、現代の生活様式は適宜取り入れられており、多機能トイレやエレベーターといったバリアフリー対策がしっかりなされていることは注目に値します。
現在の日野駅周辺は、日野市の行政の中枢が集中する箇所となっています。市役所や公民館をはじめ、市民の森スポーツ公園や市民の森ふれあいホールと、官公署から文化施設まで大半の機能がまとまったエリアです。駅まで出てくれば、所用が一度に片付く点はありがたいものです。
そのような観点で考えると、バスロータリーの発達ぶりもまた人目を惹きつけます。京王電鉄バスと西東京バスが運行する路線が集中しており、この駅前から日野市内各地はもとより八王子市・国立市・府中市・立川市と近接する自治体の中にストレートで行けるようになっているのです。
中央線は東京駅から高尾駅までの範囲で語られることが多い路線です。日野駅は高尾駅や八王子駅に近い位置にありますが、快速列車の大半が停車するため新宿方面に向かう際はあまり不便な思いを強いられることはありません。それに隣にある立川駅に出れば全種類の列車に乗車できるチャンスが与えられます。中央線の中ではかなり恵まれた条件がそろっている駅といえるでしょう。
日野駅の利用率は、世紀が変わるころからじりじりと低下していました。しかし2000年代後半から持ち直しはじめ、2012年には1日あたりの乗客数が15年ぶりに28000人台に戻りました。
日野駅の近辺は、少し時間をかけて歩くとすぐに静かな住宅地が集まる場所や、自然が目立つ場所に出くわします。介護施設はこうした場所に建てられていることが多いようです。しかしよその駅やバス停留所に近いことがけっこうあり、交通事情は悪いものだとは限りません。
建物のサイズや敷地内の樹木の多さなどが素晴らしい施設が多く、天気のよい日ならテラスなどでのびのびと過ごせるところが大半を占めています。建物の内側の充実度についても申し分ありません。ホームシックなどに苦しむ恐れがいっさい感じられない施設がそろっている点が、日野市・日野駅の近隣の現在の介護事情だと総括できます。