相場は20万円前後?費用面では高めになるかも

大阪市の中でも、特に中心部に近い位置にある天王寺区。
区内南部にある天王寺駅を中心に、大阪全体でも特に大規模な商業地区が発達しています。
阿倍野橋駅の周辺と並んで、しばしば引き合いに出されるほどです。
区内を周遊して目立つことは、商業施設のスケールの大きさと、住宅地の多さでしょう。
ショッピングをするときに困らない土地であることはいうまでもありませんが、医療機関や学校などもたくさんあり、あらゆる世代が住む場所に適しているといえます。
区内に残る寺社仏閣も、面積の狭さのわりには多く、散策しても楽しい場所です。
再開発計画がいい結果を出していることもあって、市内でも指折りの「暮らしやすい町」という評価を確立しています。
交通面でも、欠点らしい欠点はほとんどありません。
大阪環状線をはじめ、市営地下鉄の谷町線や千日前線を利用できますし、近畿日本鉄道の大阪線にも乗車可能です。
車両で移動したいときは、阪神高速道路への出入りが容易なほか、市営バスや近鉄バスを使える点が長所となっています。
大阪市全体の人口は、30年以上の間横ばいと呼んでよい状態が続いています。
ただし天王寺区の場合は、1990年代後半からそれまでの減少傾向に反比例するかのように、急成長を遂げています。
区内の高齢化率は2023年には人口8万1,573人、高齢化率19.4%でした。
これは、市全体の結果や府全体の結果より低く、高齢者対策では比較的有利な立場にあることをうかがわせます。
ケアサービスなどの高齢者福祉政策を並行して実行に移していくことが大切だと考えられます。
高齢者の約4割が独居であることや、2024年の大阪市全体の要介護認定者数は18万人をオーバーしていることなど、楽観していられない要素は現在の天王寺区にはいくつもあります。
もちろん、区内では官民のそれぞれが運営にかかわる老人ホームや高齢者専用住宅がたくさんあり、どの施設でもやる気に満ちたスタッフが毎日真摯にケアサービスに取り組んでいます。
新しく建てられたばかりの施設も少なくありませんし、居住環境の良さや設備の機能のレベルは折り紙つきです。
費用面では、あまり安くつく施設が目立つエリアではありませんが、月々のコストを20万円以下に抑えられるチャンスは決してゼロではありません。
駅や商業地区から近くて、何の不便も感じずに暮らせる施設が多いことは、高く評価できるでしょう。