費用・サービスの面で、千差万別の老人ホームが

京都府庁が設置されており、京都府の心臓部分と呼ぶことも可能な上京区。
京都御所や北野天満宮・護王神社や千本釈迦堂など、旧跡や観光スポットも、狭い区内のあちこちに残っています。
同志社大学や京都府立医科大学、また京都建築専門学校や裏千家学園茶道専門学校など、学校機関がたくさん建てられていることも、(目立ってはいませんが)この区域の美点のひとつでしょう。
これらの学校の中にも、風情をただよわせる建物を保存しているところが多く、区内全体がよそでは味わえない雰囲気を醸し出しています。
高齢者の住まいを置く場所に選んだら、落ち着きと情緒を楽しみながら暮らせる場所になりそうです。
広大なエリアではありませんから、利用できる交通インフラにはどうしても制限があります。
鉄道を使う場合は、京都市営地下鉄の烏丸線を使うことが唯一の手段となります。
しかし、他の路線に乗り換えることは造作もないことですし、少し歩くだけでも近隣の区内にある駅などを利用できますから、この点はたいしたハンディキャップにはなり得ません。
上京区は、立地条件などの理由から、ずっと前から人口が減り続けています。
1980年ころに人口が10万人を割り込みましたが、その後は人口低下のペースが落ちたため、最近は目立つほどの減り方はしていません。過去20年くらいは、横ばいに近い推移を見せており、しばらくの間この傾向は変化しないだろうと予測されています。なお、2023年の人口は75,584人です。
しかし人口低迷の悪影響が出ているものもあります。
高齢化の進み方はそのひとつと呼べそうです。
2023年の調査では、区内の高齢化率はすでに28.6%。
少子化率も2010年の段階ですでに9.3%にまで落ち込んでいます。
こういった難点は、なかなか一朝一夕に改善できるものではありませんが、福祉政策や都市開発などの論議を繰り返すことで解決を目指していくべきでしょう。
もっとも上京区で介護サービスを受けるとなったら、むしろ幸運を味わえるチャンスがあります。
狭い区域であるにもかかわらず、上京区内にはさまざまなタイプの介護施設が運営されているからです。
施設の種類も、介護付き有料老人ホームから高齢者住宅・サービス付き高齢者向け住宅と各種そろっていますし、費用体系についてもリーズナブルなところから高額で豪奢さを味わえるところまで、千差万別です。
区内の移動にはそれほど時間がかからないわけですから、なるべく1軒でも多く見学したほうがよいでしょう。