炭鉱の跡地が町のシンボルです。今では福岡市のベッドタウンに

福岡県の西部に位置する、糟屋郡志免町。
福岡市と境界線を接しており、ベッドタウンとして利用されてきた自治体です。
面積が10平方キロメートル未満と、県内では2番目に小さな自治体ですが、人口密度はとても高いのが特徴です。
福岡市のほかに、同じ糟屋郡の粕屋町、宇美町、須恵町に囲まれています。
20世紀前半は、広大な粕屋炭田の中に町全体がすっぽりと収まっていたため、町内に炭鉱が数ヵ所つくられていました。
戦後は炭鉱が次々と閉鎖され、前回の東京オリンピックが開催されたころに完全に姿を消しています。
最後まで採掘されていた炭鉱は、現在は志免鉱業所と呼ばれています。
現在も取り壊されずに残っている遺構がある場所で、往時の炭鉱業の繁栄をしのぶことが可能です。
2009年に、志免鉱業所竪坑櫓は国から重要文化財の指定を受けました。
鉱業が終焉を迎えて以後は、福岡市の衛星都市という役割が強まりました。
町内の南部に多少の農地や緑地が残っているものの、残りの土地はほとんどが市街地化されています。
にぎやかな雰囲気がお好きな方には、落ち着ける土地柄と呼べるでしょう。
炭鉱の跡地を除きますと、国から史跡の指定を受けている七夕池古墳が町を代表する史跡となります。
また、かつての国鉄勝田線の跡地が保存されている、緑道・志免町鉄道公園は訪問していただく価値がある場所です。
旧勝田線が廃線になってから志免町内に鉄道は開通していません。
しかし福岡市内の鉄道に簡単に移動可能。
特にバスやタクシーをご利用になればJRの博多駅に直行していただけます。
西鉄バスの路線が発達していますし、福祉巡回バスは町内を毎日往復しています。
この福祉巡回バスは、無料でお乗りいただけます。
町内で目立つ車道をあげるなら、県道551号線や24号線、91号線などが通行量の多い道路です。
志免町の人口は、数十年前から成長が止まっていません。
2005年に40,000人を突破しており、それから10年で45,000人を上回りました。
2023年には46,560人との調査結果が出ました。
このため高齢化率は全国平均より低く、2023年の調査では23.8%でした。
よその地域と比べて高齢化問題が深刻ではないとはいえ、すでに志免町には多様な老人ホームが設置されてきました。
これからご入居をご計画なさるのであれば、グループホームや特別養護老人ホームが特に探しやすいでしょう。
そのほか、住宅型有料老人ホームや介護付き有料老人ホーム、介護老人保健施設などが見つかる可能性が高いです。