認知症と診断されたお母さん、家族で介護をするのもそろそろ限界かも…。なんとか要介護認定を受けてもらわなきゃ!まずは、自分一人では生活できない、ってことを本人にきちんと理解してもらおう
余計頑なに拒むようになることも
介護の必要性を認識できていない
認知症の人は、自分が介護で周りにお世話になっていることに気づいていないことがよくあります。自分はまだ元気だと思っていますから、要介護認定を受けることを嫌がりがちです。
また、これまでの人生、自分のことは自分でやってきたという自負もありますから、「他人の世話になるようになったら私も終わりだ」という思いを持っている人も少なくありません。
追い込まれた家族は、諦めて自分たちで介護を抱え込んでしまったり、逆に「あなたの介護はこんなに大変だ」と理詰めで説得して、本人のプライドを傷つけてしまったりすることがあります。
本人の誇りを傷つけない方法で誘導してみる
ウソも方便で乗り切る

介護保険は40歳以上になると介護保険料を払い(高齢者は年金から天引きされます)、同時に税金も投入して運営されています。つまり、すべてが国民のお金で成り立っています。
本来、必要な人が使うのに何の遠慮もいらないのですが、他人に世話されることを受け入れがたく思う人にはその理屈が通じません。
「介護保険サービスを利用するために調査を受けなくてはいけない」と正直に伝えるのではなく、「法律で決まったみたいで、◯◯歳以上の人には役所からの調査があるんですって」などと伝えると、受け入れられやすいようです。「ウソも方便」というわけですね。
認定調査員の前で張り切る人も
本人のプライドの問題から認定調査員の前で「何でもできる」と答えてしまうことがあります。その結果、介護保険サービスを使えないこともあるので問題です。
かといって、本人の前で「いや、あなたはできない」と口出しすると揉める原因になります。
認定調査員が面談に来るときは、家族は「介護で困っていること」をメモで用意して、こっそり渡すと良いでしょう。

「法律で決まった」などウソも方便で