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大まちがいはどこでしょう「もう隠居なのだから家事の分担から解放しよう」

「高齢の親に家事をさせるのは悪い。家事を全部やめてゆっくりしてもらおう」と考えています。これは親孝行ですよね?

人は誰でも、社会の中で居場所や役割がなくなることを寂しく感じるもの

好意のつもりがボケに追い込むことも

人間は社会的な生き物ですから、社会の中で居場所や役割がなくなることをつらく感じます。定年退職などのめでたいことでも、達成感や喜びと同時に、寂しさも感じるものです。

ですから、隠居のお年寄りであっても役割を取り上げることは慎み、逆に一人ひとりに何らかの役割をつくるようにしましょう。

たとえば「洗濯物をたたむ」という簡単な役割であっても、「助かります」と感謝の言葉をかけられれば、自分は人の役に立っているという実感を持てることでしょう。

「自信を取り戻せる役割」とは

役割がうまくできなくて傷つき、余計に荒れてしまってはいけません。役割を持たせる最大の目的は、自己評価を上げることです。ですから役割を選ぶときは、

①かつてやっていて、本人が得意なこと
②今の身体能力や精神的能力でもできること
③周りから感謝されたり、ほめられること

この3つの条件がすべて揃っていることが必要です。

役割をふたたび作ったとたんに、「問題行動」が落ち着くこともある

「落ち着く」のは打率3割を目標に

「落ち着く」のは打率3割を目標に

社会的な「役割」がなくなり、人生に張り合いがなくなることがボケの原因にもなり得ます。男性は定年退職後、女性は子ども世代に家事をまかせたことがきっかけでボケる人が少なくないのです。

逆に役割をつくったとたんに落ち着くこともあります。

認知症の「問題行動」が出ている人でも、何か役割を持つことで症状が緩和することがあります。役割を持てば誰もが落ち着くというわけではありませんが、自信をつけるのに有効な手段のひとつといえるでしょう。

こうした役割づくりでお年寄りの「問題行動」が落ち着くのは2割5分から3割ですが、それでも十分。打率3割を目指しましょう。

むしろ役割を提供しよう
第10問こたえは…

むしろ役割を提供しよう

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【第11問】大まちがいはどこでしょう?「脳トレをやれば認知症は防げる」

※この連載は『その認知症ケアは大まちがい!』(講談社/2017年6月13日発行)
より内容を一部抜粋し、加筆修正したものです。

『その認知症ケアは大まちがい!』(講談社/2017年6月13日発行)

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