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第57回

着脱介助のコツ!介助者が知っておくべき4つのポイント

最終更新日時 2023/09/13
#介護予防 #高齢者の健康
目 次

高齢者の方にとって、衣類の着脱は日常生活の中で重要な動作の一つです。

しかし、加齢や病気によって、スムーズに自分で着替えることが困難になることがあります。

そんなとき、家族による介助が必要になることもあるでしょう。

そこでこの記事では、高齢者の方がスムーズに衣類を着脱できるようにするための介助のコツを紹介。さらに、自分で衣類を着脱できるようになることを目指した、どこでもできる簡単な運動やレクを紹介いたします。

着脱介助のポイント

ヒートショックの予防

ヒートショックとは、温度の急激な変化によって血圧が急激に変動し、失神したり心筋梗塞や脳卒中などの病気を引き起こすことです。

着替え時のヒートショックを防ぐためには、室温をほかの部屋と同じ温度に保つことが重要です。そうすることで、血圧の急激な変動を防ぐことができます。なお、室温は23~25℃が理想的です。

転倒・転倒転落に注意する

衣類の着替え時は、本人に椅子やベッドの端に腰掛けてもらうと安定しやすくなります。ただ、高齢により体幹の筋力低下が起こり、バランスが不安定な方もいます。

そういった方の場合、体を動かした拍子に椅子やベッドの脇から転落してしまう可能性もあります。そのため、着脱介助をする際には、できる限り見守りを含めて2人で行うとより安全です。

皮膚の状態観察

高齢になると、皮膚が傷つきやすく乾燥しやすいので、皮膚トラブルが発生しやすくなっています。

そこで着替える際に、発赤(皮膚や粘膜の一部が充血して赤くなること)などの皮膚トラブルがないか観察しましょう。場合によっては、医師の指示に従い、保湿クリームなどを使用して皮膚トラブルの予防や改善をすると良いかもしれません。

麻痺や拘縮※などがある場合

脳梗塞などで体に麻痺がある場合の方に対しては、衣類を脱ぐときには健康な腕や足(健側)から、着る場合は麻痺や拘縮がある側から行う「脱健着患」を用います。こうすることで、なるべく要介護者の方を動かすことなく着脱介助をすることができるのです。

※寝たきりや体を動かさないでいたために、筋肉や皮膚などが伸縮性を失い、関節の動きが悪くなる状態

そのほか、麻痺がある方は「最初に麻痺のないほうから脱いでもらい、次に麻痺のあるほうを脱いでもらう」という点に注意してください。

以下は服の形態によるポイントのちがいです。

  • ボタンがない丸首の衣類の場合は、襟元を引いて頭から脱ぎましょう
  • ズボンの場合は、椅子やベッドの脇に腰掛けたときに両足が床に着いていることを確認してから膝近くまでズボンを下ろし、麻痺のないほうから脱いでもらいます

できる範囲は、なるべく本人にやってもらう

上着の袖通しやズボンに足を入れるといった行為は、手先や体全体を動かすため、脳の血流を促します。そのため、身体機能の維持が期待できるうえ、身だしなみを整える気持ちが出てきて、人との交流を促進できます。

画像提供:Illust AC

衣類の着替えがスムーズになる!筋力トレーニングとレクリエーション

本人がスムーズに衣類の着脱をできるようになるには、筋力や柔軟性、バランス感覚を向上させる必要があります。そこで、身体的にも精神的にも健康に良く、楽しみながら行うことができる運動やレクリエーションがおすすめです。

ストレッチ

ストレッチは、筋力や関節を伸ばして柔軟性を高める運動で、筋肉の緊張やコリをほぐし、血液やリンバの流れを改善する効果が期待できます。

また、関節の可動域を広げることで、衣類の着脱や歩行などの動作がスムーズになります。

上半身のトレーニング①「ダンベルカール」

上半身のトレーニングには、軽いダンベルを使った運動がおすすめです。やり方は以下の通りです。ダンベルがない場合は、ペットボトルで代用してください。

  1. 椅子に座り、両手にダンベルを持つ
  2. 手首を内側歩に向けて肘を曲げてゆっくりとダンベルを肩に近づける
  3. 元の位置に戻す
  4. ①~③までをできる範囲で繰り返す
  5.   

上半身のトレーニング②「サイドレイズ」

ダンベルを横に持ち上げるトレーニングです。

  1. 椅子に座り両手にダンベルを持つ
  2. 手首を外側に向けて両腕を横にあげる
  3. 肩と同じ高さまで上げたら、ゆっくりと元の位置に戻す
  4. ①~③までをできる範囲で繰り返す

下半身のトレーニング①「スクワット」

スクワットは下半身の筋肉を鍛えるのに最適です。ただし、立っていてバランスが整わない方などには不向きなので、できる方だけ実施してください。

  1. 立って両足を肩幅に開く
  2. 背筋を伸ばしてお尻を後ろに突き出しながら膝を曲げて膝がつま先より出ないように腰を落とす
  3. 太ももが床と平行になるまで腰を下げたらゆっくりと元の位置に戻す
  4. ①~③までをできる範囲で繰り返す

下半身のトレーニング②「レッグエクステンシュン」

  1. 椅子に座り、両足の足首にダンベルや重りをつける
  2. 片足ずつ交互に、膝を伸ばして足を前方に上げる
  3. 足が水平になるまで上げたら、ゆっくりと元の位置に戻す
  4. ①~③までをできる範囲で繰り返す

簡単レクリエーション「バランス運動」

バランス運動とは、体幹や下肢の筋力や神経系統の働きを高めることで身体の安定性や姿勢制動能力を向上させる運動です。具体的には、ラジオ体操、音楽体操、ボール運動などがあります。

まとめ

要介護者の着脱介助はコツをおさえておかないと、意外に手間がかかり、大変です。慣れも必要ですが、あらかじめポイントを知っておくと役立ちます。

また、できる限り長く本人で着替えられるように元気なうちから日頃のトレーニングやレクを行っておくことをおすすめします。

今回紹介したトレーニングやレクができない方でも、次のようなことに気をつけて生活してみてください。

  • 手首や指先を動かす
  • 肩甲骨を動かす
  • 体幹を動かす
  • タオルなどを使って肩や肘を動かす

高齢者の着脱介助は、すべてを手伝ってしまうのではなく、「あくまでも本人ができない部分をサポートする」ことがポイントです。、本人が身体機能を維持し、できるだけ自立した生活を送れるように努めましょう。

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杉浦 良介
リハコネ 【訪問リハビリ】 代表
2023/06/01

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